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ディズニー映画と猫ふんじゃった

運営メンバーによるブログ、中館栄子先生からです。


私の家族は戦後5家族一緒に住んでいた家から独立して、小1~小4まで、高円寺駅の傍で暮らし始めました。 夏には盆踊りや、山車や御神輿の出る、そう、高円寺は昔からお祭り大好きな街なのです。 学校は午前授業になり、みんなおめかしをして繰り出します。 それから、高円寺には映画館もありました。ディズニーの映画がどんどんやってきました。 1937年の白雪姫、1940年のピノキオとファンタジア、1941年のダンボ、1942年のバンビ、1950年のシンデレラ、1951年の不思議の国のアリス、1953年のピーターパン、まだテレビの無い時代でしたが、映画館に行けば、素敵な音楽と動きの世界がありました。 特に1940年のファンタジアは何回見たことでしょう。魔法使いの弟子は最高ですね。 そして、同じ1940年に『トムとジェリーがウィリアム・ハンナとジョゼフ・バーベラによるアニメシリーズとして制作されましたが、あの動きは今でも心を奪われてしまいます。


小学校の教室には音の出る黒鍵のついたオルガンがあったので、授業以上にワクワクするのが休み時間でした。 家にあるおもちゃの卓上ピアノではまともにそのときに流行っていた「猫ふんじゃった」が弾けません。 なぜなら黒鍵はペンキで塗ってあるだけですから。 でも何とかして家でも弾いてみたいと思い、色々考えました。 その頃未だ移調するという概念はありませんでしたが、色々な場所から弾いてみたのです。 そしてハ長調を発見!さらに、全部の音から試してみたのです。

すると、友達が不思議そうに私の「猫ふんじゃった」を聴いているではありませんか。 私は、どの音からでも弾けることを発見したのです!大発見です! また、音楽の時間も先生に提案をして、時々、皆で習っている歌を踊りながらもやっていました。 家では、母も大好きだった違う解き方をする数学ごっこをしたり、近所の子たちとする学校ごっこも大好きでした。 またおけいこ事は、モダンダンスと子供のバレエとお習字と絵の4つ。 モダンダンスは動きや呼吸の明暗がはっきりしており(フランソワ・デルサルトの考え方は日本でもモダンダンスに先に導入されれていますし、あのダルクローズも緊張、弛緩をデルサルトから学んでいるのです)、とても自由に振付もさせて下さる先生で、音楽の呼吸とともに自分も呼吸しながら動いていました。 バレエは子供のバレエですから、基本的なバーレッスンの後はキャラクターダンスが多く、どの時代、どの国のでもそれを想像しながら踊るのが楽しくてたまりません。 父に童謡のレコードも沢山買ってもらって、振り付けるのも日課でした。 またおけいこの後は学校のクラスの友達と原っぱで体を動かすゲームごっこをしていました。 ゲーム作りが大好きだった私がその日に創ったゲームをして夕方まで遊ぶのです。

ただ、引っ越す前のお母さんたち5人の讃美歌がこの家では聞けなくなったからでしょうか、日曜日は荻窪の教会の日曜学校へ通いました。 天井にまで聳えているパイプオルガンの響きを聴きながら、それに合わせて賛美歌を歌う、このような映画の中にいるような幸せ感は初めて味わいました。 また、従妹との即興2部合唱もその流れから自然に生まれ,楽しい遊びの一つでした。


中館栄子



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